平成30年相続法改正~遺留分制度の見直し

 遺留分につき、次のような重要な改正がされました。

要点

ア 金銭債権化

 遺留分減殺請求権の行使によって当然に物権的効果が生ずるとされている現行法の規律を見直し、遺留分に関する権利の行使によって遺留分侵害額に相当する金銭債権が生ずることにする。

 すなわち、これまでは、遺留分減殺請求権が行使されると、不動産なら、遺留分の割合により遺留分権利者に所有権が戻り、複雑な共有状態になりました。受贈者もしくは受遺者は価額弁償により現物を取り戻されることから免れることができましたが、改正法では、一律に金銭債権化したものです

イ 期限の付与

 遺留分権利者から金銭請求を受けた受遺者又は受贈者が、金銭を直ちには準備できない場合には、受遺者等は、裁判所に対し、金銭債務の全部又は一部の支払につき期限の許与を求めることができる。

ウ 遺留分の基礎となる財産に含めるべき相続人に対する生前贈与は10年とする

 これまで、「贈与は、相続開始前の1年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。」と規定されていましたが、最高裁平成10年3月24日判決は、相続人に対する贈与は相続開始よりも相当以前にされたものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人など関係人の個人的事情の変化を考慮するとき、減殺請求を認めることが相続人に酷であるなどの特段の事情のない限り遺留分減殺の対象となるとしました。このため、相続人に対する贈与につき何十年も前の贈与が問題とされてきました。

 この点、改正法は、相続人に対する贈与で遺留分の算定の基礎とされるものは、相続開始前の10年前とし、かつ、婚姻もしくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限るとされました。

施行期日

 公布の日(平成30年7月13日)から1年以内に施行されます(別途政令で指定されます)。

参考サイト

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(弁護士 井上元) 

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