条件付き生前贈与と遺留分減殺請求

  遺留分減殺の対象となる財産は、相続財産だけではなく、相続開始前の1年間に贈与された財産も含まれます。遺留分減殺請求の順番はありますが、相続開始前の1年間にされた贈与は、当事者に害意があるかにかかわらず、当然に民法1030条前段で遺留分の基礎となる財産に含まれます。

 ところで、この1年以内になされた生前贈与といえるかについて、贈与の種類によっては問題になることがあります。例えば、停止条件付贈与のような場合です。 

1 停止条件付贈与において問題となるケース

   契約成立時期と条件が成就した効力発生時期がずれるので、契約成立は1年以上前だが、効力が発生したのは1年以内というようなケースでは、どちらの時期が基準となるかについて、重大な違いが出てきてしまいます。 

2 仙台高裁秋田支部昭和36年9月25日判決(下民12巻9号2373頁)

   仙台高裁秋田支部昭和36年9月25日判決では、「民法1030条の相続開始前の一年前にした贈与にあたるかどうかは、停止条件付で贈与の意思表示がされた場合であると否とを問わず、贈与の意思表示がされた時を標準として判断すべく、その意思表示の時期が相続開始の時より一年前であるときは、相続開始前の一年前にした贈与であると解するのが相当である。」と判示して、契約成立時を基準にしました。 

  贈与契約は、原則、契約成立後は撤回できないことから契約成立時に遺留分侵害行為があったと解すべきことや、遺留分減殺は被相続人の財産処分の制限であり、被相続人の財産処分の意思表示は契約成立時であることから、条件付贈与の効力発生時と通常の1年以内の贈与契約成立時を同視することはできないことを考えると、上記仙台高裁秋田支部判決は妥当であると思われます。 

 

なお、相続人に対する贈与に対しては期間制限はありません。

(弁護士中村友彦)

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