相続放棄した者の相続分の帰属

    相続放棄とは、相続に関して、初めから相続人とならなかったとみなす制度(民法939条)で、家庭裁判所を通じて行います、相続放棄した者は、初めから相続人にならないことになりますから、その本来有していた相続分はどのように帰属されるのでしょうか。

1 同一順位の相続人が他にいる場合

  相続放棄した者を除くものが相続人とされますので、民法900条により、相続財産の分配が帰属されます。したがって、同順位の相続人の一人が放棄した場合、その相続分は、他の同順位者の相続人に帰属することになります。

2 同一順位の相続人が全員相続放棄した場合

  同順位の相続人が全員相続放棄をした場合は、次順位の相続人に帰属することになります。

3 保険金請求権の例外

  相続放棄によって、相続放棄した者が初めから相続人にならなくなっても、保険金請求権の場合は、固有の財産として取得し、他の相続人に対しては帰属しません。

(1)名古屋地裁平成4年8月17日判決(判タ807号237頁)

  名古屋地裁平成4年8月17日判決は、死亡保険金請求権は、被保険者の死亡により保険金請求権が発生した時点における第一順位の法定相続人たるべき者が取得し、その後、その相続人たるべき者が相続放棄したとしても、既に右相続人たるべき者の固有財産となっており、後順位の相続人が保険金請求権を取得することはないと解するべきであるとしました。 

(2)上記名古屋地裁判決の理由

①保険契約の搭乗者傷害条項は、その性格上、特定の被保険者を予定することができないから、その結果、被保険者死亡の場合の死亡保険金の受取人を特定人と定めることができず、被保険者の相続人と定めているものである。このような場合、保険契約者の意思を合理的に解釈すると、被保険者の死亡により直接の損害を被ると予想される右死亡時点の第一順位の法定相続人たるべき者(被保険者の配偶者及び子である場合が多いと推認される。)に、死亡保険金を帰属させることを予定しているものと認めるのが相当である。

②相続人の変動に伴って受取人の地位の変動を来たし、実際上の不都合が生ずる可能性を否定できない.。(弁護士中村友彦)

相続の法律相談ご予約

フリーアクセス:0120-967-330(御予約受付:平日 午前9:30~12時、午後1時~ 5:30)

相談予約で夜間・土曜面談対応いたします。

メールでのご予約は24時間受付

土曜相談会のご案内

毎月1回、土曜日に相談会を行います。

初回1時間無料・予約制

詳細はここをクリックしてください

OSAKAベーシック法律事務所

御堂筋線・京阪電鉄淀屋橋駅1分

〒541-0042
大阪市中央区今橋 4 丁目 3 番 6 号
淀屋橋 NAO ビル 3 階

交通至便 淀屋橋駅1分

アクセスマップはこちら

専門家ネットワーク

弁護士
税理士、司法書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、その他の専門家

Q&A 任意後見入門



任意後見契約締結から終了まで分かりやすく解説しています!