公営住宅の使用権は相続されるか

   建物の賃借人が被相続人の場合、賃借権は財産上の権利ですから相続の対象とされます。相続人がいない場合であっても、借地借家法36条により、事実上の夫婦ないし事実上の養子は賃借人の権利義務を承継するとされています。

 では、すべての居住用の建物の賃貸借を同様にあつかっていいのでしょうか。公営住宅のような場合、その入居にあたって、条件や選考がありますから、相続されるのかが問題となります。

1 公営住宅法

  地方公共団体が、建設、買取や借上げを行い、安く賃貸に出している住宅で、国の補助があるものが公営住宅ですが、これについては公営住宅法で定められています。住宅に困窮している低額所得者に対し、低廉な家賃で賃貸等して、国民生活の安定などを図ることを目的としています。

2 最高裁平成2年10月18日判決(民集44巻7号1021頁)

  公営住宅の使用権が相続人に承継されるかについて争われた事例として、最高裁平成2年10月18日判決があります。上記最高裁は、公営住宅の規定の趣旨にかんがみれば、入居者が死亡した場合には、その相続人が公営住宅を使用する権利を当然に承継すると解する余地はないというべきであるとしています。

(上記最高裁の理由)

 上記最高裁は、公営住宅法の規定の趣旨を理由としていますが、それは以下のようなものです。

 ①住宅に困窮する低額所得者に対して低兼な家賃で住宅を賃貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与するという目的

 ②目的を達成するために、公営住宅の入居者を一定の条件を具備するものに限定し、政令の定める選考基準に従い、条例で定めるところにより、公正な方法で選考して、入居者を決定しなければならないものとしていること

 ③目的達成のために、入居者の収入が政令で定める基準を超えることになった場合には、その入居年数に応じて、入居者については、公営住宅を明け渡すように努めなければならないことや、事業主体の長については、公営住宅の明渡しを請求することができることを規定していること(弁護士中村友彦)

相続の法律相談ご予約

フリーアクセス:0120-967-330(御予約受付:平日 午前9:30~12時、午後1時~ 5:30)

相談予約で夜間・土曜面談対応いたします。

メールでのご予約は24時間受付

土曜相談会のご案内

毎月1回、土曜日に相談会を行います。

初回1時間無料・予約制

詳細はここをクリックしてください

OSAKAベーシック法律事務所

御堂筋線・京阪電鉄淀屋橋駅1分

〒541-0042
大阪市中央区今橋 4 丁目 3 番 6 号
淀屋橋 NAO ビル 3 階

交通至便 淀屋橋駅1分

アクセスマップはこちら

専門家ネットワーク

弁護士
税理士、司法書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、その他の専門家

Q&A 任意後見入門



任意後見契約締結から終了まで分かりやすく解説しています!