国債・社債と遺産分割

 遺産の中に国債がある場合、相続人のうち1人が国債の法定相続分を単独で換金できるのでしょうか?

 国債も債権の一種ですから可分債権として単独で行使できそうですが、一般には遺産分割を経ずに単独で行使することはできないと解されているようです。

 この点につき、福岡地裁平成23年6月10日判決(金融法務事情1934号120頁)は、個人向け国債に含まれる取扱機関に対して中途換金の請求をする権利や中途換金としての売渡しに係る代金支払請求権は、個人向け国債の関連法規等に照らして、単純な金銭債権とは異なり、その性質上、可分債権であるとみることはできないから、相続人らは、被相続人の死亡により個人向け国債を準共有するに至ったというべきであり、かつ、個人向け国債についての中途換金の請求は契約の解約の実質を有することから民法544条1項の類推適用により相続人ら全員からのみすることができるというべきである、と判示しています。(上記判決は投資信託についても、遺産分割が必要であるとしています。)

 また、社債についても、社債券が発行される場合もあること(会社法676条6号)、社債券は有価証券であり基本的に株券と同様の性質をもつこと、会社は社債権者の請求による社債原簿への記載変更等の請求は相続人らが共同してしなければならないと規定していること(会社法691条2項)などを理由に、相続人が数人ある場合、共同相続人は、社債を準共有し、当然に分割されないと解されているようです(片岡武/管野眞一著「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」121頁)。 

                                                        (弁護士 井上元)

相続の法律相談ご予約

フリーアクセス:0120-967-330(御予約受付:平日 午前9:30~12時、午後1時~ 5:30)

相談予約で夜間・土曜面談対応いたします。

メールでのご予約は24時間受付

土曜相談会のご案内

毎月1回、土曜日に相談会を行います。

初回1時間無料・予約制

詳細はここをクリックしてください

OSAKAベーシック法律事務所

御堂筋線・京阪電鉄淀屋橋駅1分

〒541-0042
大阪市中央区今橋 4 丁目 3 番 6 号
淀屋橋 NAO ビル 3 階

交通至便 淀屋橋駅1分

アクセスマップはこちら

専門家ネットワーク

弁護士
税理士、司法書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、その他の専門家

Q&A 任意後見入門



任意後見契約締結から終了まで分かりやすく解説しています!