遺留分減殺請求権はいつまで行使できるか

   遺留分減殺請求権は、民法1042条により遺留分権利者が、相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから1年、相続開始のときから10年の時効にかかります。このうち、『減殺すべき贈与および遺贈があったことを知ったとき」の解釈については争いがあります。

1 大判昭和13年2月26日民集17巻3号275頁

     大審院昭和13年2月26日判決では、贈与または遺贈の存在を知るだけでは足りず、それらの贈与または遺贈が遺留分を侵害し、減殺することができると知ることまで必要としました。

2 贈与や遺贈が無効だという認識で、遺留分減殺請求しないときどうなるか

     最高裁昭和57年11月12日判決(民集36巻11号2193頁)では、「民法1042条にいう『減殺すべき贈与があったことを知った時』とは、贈与の事実及びこれが減殺できるものであることを知った時と解すべきであるから、遺留分権利者が、減殺すべき贈与の無効を信じて訴訟上抗争しているような場合は、贈与の事実を知っただけで直ちに減殺できる贈与があったことまでを知っていたものと断定することはできないというべきである。しかしながら、民法が遺留分減殺請求権につき特別の短期消滅時効を規定した趣旨に鑑みれば、遺留分権利 者が訴訟上無効の主張をしさえすれば、それが根拠のない言いがかりにすぎない場合であっても時効は進行を始めないとするのは相当でないから、被相続人の財 産のほとんど全部が贈与されていて遺留分権利者が右事実を認識しているという場合においては、無効の主張について、一応、事実上及び法律上の根拠があって、遺留分権利者が右無効を信じているため遺留分減殺請求権を行使しなかったことがもっともと首肯しうる特段の事情が認められない限り、右贈与が減殺することのできるものであることを知っていたものと推認するのが相当というべきである」として、時効が進行しない余地を認めてはいます。

  

しかし、遺留減殺請求の意思表示と無効の主張を同時にしても問題ないですから、念のために遺留分減殺の意思表示をしておくべきです。

                                                                                                                             (弁護士 中村友彦) 

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