自筆証書遺言の日付が特定の年月日になっていない場合に遺言は有効か

自筆証書遺言は、遺言者がその全文、日付、氏名を自書し、押印をすることが必要です。しかし、遺言の中には、遺言の要件を正確に理解していない結果、日付けが不明確なものが散見されます。このような遺言は、その有効性をめぐって紛争が生じ、せっかく遺言を作成した意味がありません。

1 日付けが要求される理由 

  遺言は、遺言者がその遺言作成時に判断能力がなければ無効ですから、作成時の遺言者の判断能力の有無を判断するために、日付けが要求されます。また、遺言は複数作成することができ、内容が抵触すれば前の遺言がその抵触する部分について撤回されたことになりますから(民1023条)、その先後関係をはっきりさせるためにも日付けが必要です。 

2 「還暦の日」とした遺言 

  作成された具体的な日付けが分かりますから、有効です。日時が要求される理由を満たすのであれば、特定の日でなくても大丈夫です(ただ、相続人間でもめる危険があるので、特定の日を書くのが無難です)。 

3 日付けの記載が不明確で無効となった遺言 

   最高裁昭和52年11月29日判決(家月30巻4号100頁)では、自筆証書遺言に「日」の記載がなかったものについて無効としました。また、最高裁昭和54年5月31判決(民集33巻4号445頁)では、「吉日」とした遺言についても、特定の日を表示するものとはいえないとして無効としています。

遺言の作成時が、遺言の内容等から分かれば、遺言で日付けを要求される理由を満たすのであるから、有効としてもいい場合もあるのではないかとも思いますが、あくまで法律上日付けの記載は要件として要求されているものですし、判例でも、日付は自筆証書遺言の要件であるから,遺言書作成の日を明らかにする必要がない場合であっても,日付の記載がない遺言は効力がないとしています(大審院大正5年6月1日決定民録22巻1127号)。 (弁護士中村友彦)

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